キミの一番になりたい

 
押していいかな。


緊張して指がインターホンの前で止まる。


よく考えてみると私って大胆すぎない?


彼女でもないのにお見舞いまで来て、しかも初めての颯の家。


それだけで心臓バクバクだよ。





でも……よし!


覚悟を決めて押した。




ーーピンポーン





……あれ?


押したはずなのに誰かが出てくる様子がない。




ーーピンポーン





もう一度押してみた。



…………。



やっぱり応答なし。



もしかしたら寝てるのかもしれない。


あまりにもしつこくして起こしちゃマズイよね。



様子が気がかりだったけど諦めて帰ろうとした時だった。