キミの一番になりたい

 
「だからなんなのさ」



いつまでも待たされていては私も気になっていい気分じゃない。


そんな理乃に煩わしさを感じた時、



「永瀬、風邪で寝込んでるんだって!」


「うそ!?」


「小林がさっき言ってたんだよ。あいつ永瀬と近所だから」




風邪ってやっぱりテスト最終日が原因だよね。


大丈夫かな。




「で、どうすんの?」



突然の問いに理解できず眉間に皺が寄る。


きっと私は颯の心配と理解不能な理乃の言葉で、変な顔になっていただろう。


でも理乃の目は真剣に私を捕えていて。



「どうするって言われても……」


「心配なんでしょ?お見舞いに行ってきなよ」


「でも……」


「いいから!顧問にはテキトーに言っとく」


「うん、わかった。私行ってくる!」



理乃に後押しされてようやく決心がついた。