「あ、今日用事あるから早く食べるね」


「う、うん」


理乃の視線に気づいて慌てて説明する。



のんびりしてたら昼休みが終わっちゃうよ!


一通り食べおわると私は片付けて席を立った。



「じゃあ、行ってくるね」


「んー。いってらっしゃい~」



手を振る理乃を背にして私は屋上に向かって走りだした。


手にはあの紙ヒコーキを持って……。













昼休みの屋上はまだ日差しが強いので来る人は少ない。


体育祭の応援団も月曜日と水曜日の放課後に練習だから今はいないはず。



ドアを少し開けてひょっこり顔を出すと案の定誰もいない。


いつも屋上にいるとはかぎらないか……。



昨日永瀬君がいた所に腰を下ろす。


やっぱり屋上は風が気持ちいい~


ごろんと仰向けになって大きく伸びをした。