キミの一番になりたい

 
ひとまず来年までは特にやらなければならない事はない。


テストが終わって肩の荷が下りたのか、私は清々しい気持ちでいっぱいで。



そんな明るい会話をしながら、怒濤の定期テストは幕を閉じたのだった。













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私は部活のため学校に来ていた。


昨日とは打って変わって快晴で陽気は大分暖かい。



おまけにヒコーキ雲までみれて何かを暗示してるみたいで。


言いコトあればいいんだけど、と思いながら門を潜ろうとしたんだケド……





「りーこっ!」



下駄箱で履き替えていると遠くの方から理乃が走ってくる。


しかもすごい勢いで。



なんだなんだ?



「莉子、大変だよ!」


「朝から何よ?」


「落ち着いて聞くのよ」



そう言っていざ話そうとするけれど、焦って言葉が出てこない理乃。


手を前に出してちょっと待っての合図をしながら二、三度深呼吸をした。