「なんか俺今回はできそうな気がする」
「そっか。じゃあ、私教えた甲斐があったかな」
「もちろん!すっげー感謝してる」
なんか話を聞いているとこっちまで嬉しくなる。
逆に手伝わせて私の勉強が疎かになっていないか心配していたみたいだけど、一緒に基礎をしっかりやったことで応用も考えて解けていたので大丈夫と答えた。
何もかもが順調に見えた気がした。
そして三日間続くテストも残す所最終日だけとなった。
この分だと颯も留年だけはなんとか免れそうかな。
こんなに頑張ったんだもん先生だって認めてくれるはず。
ふと窓を眺めるとポツポツと雨が降り始めていた。
そういえば夜から下り坂だって天気予報で言ってたっけ。
雨はこれからだんだん酷くなるらしい。
……大丈夫だよね?
雨粒が窓に当たる音を聞きながら、私はなぜか胸騒ぎを感じていた……。



