キミの一番になりたい

 
「ちょっと待て!森崎に話がある」


「え?私にですか?」



まさか呼ばれると思っていなかったので、先生に確認してしまった。



「ああ。実は頼みがあるんだ」



頼み?って一体……




「お前成績いいだろう?テストまで永瀬の勉強を見てくれないか?」


「え?」
「は?」



二人の声が同時でハモった。



「頼まなくていい」



すかさず先生に反対する颯。




「何言ってるんだ。このままだと危ないから頼んでいるんだろうが」


「別にいい」


「ダメだ‼
ただでさえ成績も良くないのに、何も手を打たないなんて担任として見過ごすわけにはいかないだろ?」



頑として先生の意見に反対する颯。


なんかこの空気マズイんじゃ……




「あっ、あの!ちょっと私状況が飲み込めてないんですけど」