キミの一番になりたい

 
私も日誌を先生の所へ持っていかないと。


日直だったことを思い出して、急いで書き終わらせて鞄を抱えて教室を飛び出しだ。












「失礼しまーす」



ドアを少し開けて中を覗くと、職員室の奥の方にお茶を飲みながら書類に目を通している担任が見えた。



先生の目の前には颯が立っているけど、後ろを向いているので表情は見えない。



何話してるんだろう。


気になったけど日誌を渡さなきゃいけないし、思い切って入り口で話しかけた。





「先生、日誌持ってきましたぁっ!」


「おっ。悪いな」



先生は颯の体で見えなかったけれど、ひょっこりと顔を覗かせて手を差し出してきた。



私はたくさんある机の合間をぬって傍まで行きその手に日誌を乗せた。


隣に立っている颯はなんだか面倒くさそうに外を見ている。



私お邪魔だったかな。





「……じゃあ、私はこれで」



急にそんな不安に襲われて帰ろうと踵を返したら。