せっかくちゃんと学校来たんだから授業サボったらダメじゃん。
もーっ!仕方ない‼
「先生っ!」
チョークを持つ手か止まり、先生と生徒の視線が一気に集中した。
「何だ?森崎」
「朝から体調がすぐれないんで保健室行ってもいいですか?」
「あー……わかった。行ってこい」
先生は私の仮病に気づかずに、また黒板にチョークを走らせ始めた。
ラッキーッ!
ニヤける頬を両手で隠して教室を出る。
「ちょっと!どういうつもりよ?」
突然の不可解な行動に理乃は振り向き小声で追求する。
「説明は後でする」
先生にバレる前に、とそそくさとドアを閉めた。
……やっぱりいた。
青い空の下、優しい風に気持ちよさそうに颯は寝ている。



