「怖かったよな?もう大丈夫だから」
その瞬間私は大きな体に包まれた。
抱きしめる力が強くて再度自分が安心していいんだと理解する。
震えも止まって爽やかな圭太の香水の香りでいっぱいになった。
「……ありがと。助けてくれて」
落ち着いてきてやっとお礼を言うことができた。
ゆっくりと圭太から離れる。
「無事でよかった」
「ごめん。……でも何で?理乃はどうしたの?」
「嶋谷は落とし物して受付に取りに行ってる。
莉子こそ何で颯といないんだよ?」
「それは……」
うまく説明できなくて俯いた。
また思い出しちゃったから。
「何があったか知らないけど、颯すっごく捜してたぞ?」
へ?捜してるって……
「うそっ!?帰ったんじゃなかったの?」
「何で莉子を置いて帰るんだよ?いないってあっちの方捜し回ってたぞ」



