ずっと探していたせいか私の服は土で汚れ、手は枝で擦ったりしたため所々擦り剥いていた。
もうどうしたらよいかわからなくてうなだれる。
なんか今日はいいことなかったな。
颯になんて言って謝ろう。
座り込んでいるため周りからは変な目で見られていたけど、今の私はそれどころじゃない。
はぁ。ともう一度ため息を吐いた時だった。
「ねーえ、こんな所で何してるの?」
肩を叩かれ振り向くと若い男が二人。
いかにも遊んでますって感じのオーラが出ている。
私チャラい奴ダメなんだよね。
「いえ、何でもないです」
私は危険を感じてその場を離れようと立ち上がる。
「え~、何でもなくないでしょ?ケガしてるじゃん。俺等が手当てしてあげるよ」
そう言って一人が私の腕を掴んできた。
「離してくださいっ!」
「いいじゃん、親切にしてあげてるんだから。
さっ、あっち行こう」
私の抵抗を全く気にせず連れていこうとする。



