キミの一番になりたい

 
人込みで蹴られた可能性もあるし、もしかしたら見えない隅とかにあるかも。


そう考えながら花壇や建物の隅から隅まで探す。




辺りはさっきよりも刻一刻と暗くなってきていたため、電灯もちらほら点き始める。


私の額からはうっすらと汗が出ていた。






そうこうしている間にさっきの場所までたどり着いた。


人も減ったので周りがよく見えるけれど、それらしい人影はない。




私がいなくなってからかなりの時間が経っていたため、二人はもうそこにはいなかった。




よかった。


ホッと胸を撫で下ろすと、私は気持ちを切り替えて捜すのを再開した。













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「はぁ。どうしよう」



大きなため息を吐いて私は座り込んでしまった。


あれから三十分、結局見つけることは出来ずにいた。