キミの一番になりたい

 
これがただ眺めるだけの乗り物なら周りをゆっくりと見れたかもしれない。


でも、これは違う。



やっぱ怖いっ‼





「大丈夫だ」


「え?」



颯の方を見ると目が合った。




「あんまり力むな。力を抜いて楽しむ気でいろよ」


「う、うん」



一番上まで上り詰めた後、だんだんと下がっていく。


次の瞬間ものすごいスピードで下降した。




怖くて声も出ない。


ジェットコースターで叫ぶ人は、絶対叫べる余裕があるんだとこの時思った。



とにかく、上っては落ちるの連続。


カーブもかなりあったけどその辺は平気だった。














やっと着いた時には怖さは吹き飛んでいた。


でもまだドキドキしている。



それがスリルのせいか今日初めて目が合ったせいなのかわからないけど、私は……後者であってほしいと思う。