何かしゃべらないといけないよね。
「わ、私たちも行こっか?」
「あぁ」
私たちはどちらからともなく歩きだした。
お互いに黙って動物を見ていく。
動物は可愛いけど、今の私はそれどころじゃなくて。
颯の顔が見えない。
誘ったこと本当は嫌だったのかな。
実は今日まだ一度も目を合わせてくれていない。
告白した後だしやっぱり気まずいよね。
自然と俯いてしまう。
ーーガタゴトガタゴト……
「「キャー」」
「「ワーッ」」
……なんだろう?
ふと音のするほうを見てみるとジェットコースターが見える。
結構角度があって怖そうだな。
大きいし距離もありそうだ。
そうだよ。こんな日は滅多にないんだし、思いっきり楽しまなくっちゃ!
そう思うとなんだか元気が出てきた。



