ーーガチャッ
「莉子っ!どこ行ってたのよ!」
「ご、ごめんなさい」
戻ってくると部活は終了していて体育館はシーンとしていた。
ジャージ姿だったので着替えようと更衣室のドアを開けると、恐ろしい形相で仁王立ちして待っていた理乃。
恐っ。
「先生にフォロー入れるの大変だったんだからね」
「うん、わかってる。本当にごめん」
怒るのも当然だよね。
私が反省してるのを見て理乃はため息をついた。
「しょうがない。駅前に新しくできたケーキおごってくれたら許してあげる」
理乃ぉ……。
「うん!今度行こうね」
私は理乃と指切りをし、着替えて一緒に帰った。
理乃が友達で本当によかったと思う。
こんなに優しい子、世の中に絶対いないもん。
私が理乃のために何かしてあげられる事ってないのかな。