「私も圭太クンのこと頑張って振り向かせたいの。だから協力して!」




なんだ。やっぱそういうことか。


恋する乙女の気持ちなら私にだってわかる。



「……仕方ない。行こう!」


「ありがと~!二人を誘うのは私がしておくから」


「わかった。頼むね」




私はとうとう『ダブルデート(偽)』することに同意した。


これは私にとってもいい機会かもしれない。

一歩踏み出すための。





「……で、場所は?」



理乃は場所はもう決めてあったらしく、ニンマリと笑った。




「うん。前から行きたかったんだ、榴ヶ崎動物公園」


「確かそこって遊園地と動物園が両方あるってとこだよね?」


「うん。近いし丁度よくない?」


「そうだね」



電車で一時間ぐらいだし、結構広いから十分楽しめるだろう。


ひとまず私たちは榴ヶ崎動物公園に行くことに決定した。