「何、どうかした?」



理乃の顔は何かを企んでいるよう。




「莉子、永瀬誘ってどこかに行きなよ」


「は!?なんで?」



たった今振られた話をしたのに何を言いだすのよ?




「だって永瀬、誰とも付き合ってないんでしょ?なら押すべきだよ!
まだ好きなんでしょ?」


「う"ぅ。それはそうなんだけど……」



誘ったりして大丈夫かな。


しつこく付きまといたいわけじゃないし、ちょっとまだ顔合わせずらいんだけど。



私が浮かない顔をしていると、また何か思いついたのか理乃がバンッと机を叩く。




「今度は何っ!?」



あまりの音の大きさにびっくりする。




「そんなに心配ならさ……」



理乃の口がニヤリとした。






「ダブルデートしよう!」