ーーピンポーン


「はーいっ!」


「おっす」




玄関のドアを開けると圭太が立っていた。





「おはよう。じゃあ行こっか」


「そうだな」




私は火の元戸締まりをしっかり確認してから靴を履いて外に出た。


先に歩きだした圭太に追いつき隣を歩く。




圭太と遊ぶのいつぶりだろう。



今日の圭太はブルゾンでジーパン、

髪型はワックスで少し固めて後ろに流した感じといった普段とは違うイメージの格好だった。




私はというとワンピースにトレンチコート、

寒くないようにばっちりマフラーをまいて髪を珍しく右側でお団子にしてみた。




こんなにおしゃれしたの久しぶりかも。


でも初めて出かけるんだし可愛くしたい。







「他の二人は?」


「理乃も颯も方向違うし、現地集合だよ」


「そっか。まだ時間もたっぷりあるしゆっくり話して行こうぜ」