その気持ちに反映しか、空の色も茜色から青色へと変化しつつあった。


夕日も沈みかけていて一番星も光り始めている。




ハァ~


二度目のため息を吐きながらヘコんで手摺りに寄りかかっていると、





「ごめん、莉子! 用事できたから先に帰る」


「は、はぃぃっ!?」



急な声で現実に引き戻された。


理乃は電話が終わったらしく手にはスマホが握られている。




「ホントごめん!また学校で」


「ちょ、ちょっと!?」



何が何だかわからないのに有無を言わさず走っていく理乃。


あ~あ、見えなくなっちゃったよ。



やれやれといった感じで私は壁に寄り掛かって渋々圭太を待った。













「悪い悪い、待たせたな……って嶋谷は?」




まもなくセカンドバックをさげた圭太がやってきて、理乃がいないことに気づき辺りを見渡した。