「わたくしたちはずっと前から応援など欠かさず来ていますの。
話かける時は以後わたくしたちを通して下さい」
は、はぁ~!?
何でそんなことまで指図されなくちゃならないわけ?
いい加減頭に来て反論しようとしたら理乃に腕をグッと掴まれた。
見ると首を左右に振っていて、言っちゃダメって訴えかけているよう。
「……わかりました」
私は仕方なく俯いて答えた。
「わかればよろしいの。では」
伊集院さんは勝ち誇ったように集団を連れて帰っていった。
「ねぇ、本当に良かったの?あんなこと言われて黙ってるなんて悔しくない?」
納得できなくて理乃に確かめようと詰め寄った。
「別にいいよ。圭太クンがモテるのだってわかってた事だもん。何言われても大丈夫」
「理乃……」
凄く辛そうに話してる姿は大丈夫って感じじゃないよ。
そんな理乃を見てもう何も言えなくなった。



