その態度にボスの子が一瞬片眉をピクリとさせたけど、あくまでも自然に振る舞った。
「わたくし、綾女学園の伊集院と申します。こちらもわたくしの友人です」
そう言って軽くお辞儀をする伊集院さん、の後に続いて側にいた何人かもお辞儀をした。
それにつられて私たちも一応お辞儀をする。
綾女学園と言えば隣の市にあるお金持ちのエリート高校だ。
毎年、有名大学にたくさん進学している。
そんなお嬢様がなぜここに?
「で、あなた方は速川さんとはどういったご関係なんでしょうか?」
上目線な態度が気にくわなくて暴言が口から出るのを必死で飲み込んだ。
聞きたいことは山程あるけど、今はあんまりこの人を逆撫ですることは言わないほうがいいよね。
「学校の友達です」
「本当に?」
「はい。それに応援も今日初めて来て」
それを聞いて何かを考えるような素振りを見せた後、気味の悪い笑みを浮かべた。



