「なぁ、後少しで終わるし一緒に帰らねぇ?」
「うん、いいよ」
せっかくだし三人で帰るのも悪くないよね。
それで二人の仲も深まればいいんだけど。
ーーゾクッ
何?この悪寒……
チラッと目だけ右の方へ向けると、さっきまで騒いでいた女子たちがこっちを見ている。
ヒソヒソ話す子や睨んでたり泣きそうだったりしてる子。
どうやら私と理乃は、彼女たちのブラックリストに載ってしまったようだ。
苦手なんだよなこういうの。
後のことを考えただけで気が重かった。
「莉子?どーかしたのか?」
「へ?あ、なんでもないよ」
圭太に呼ばれて急いで意識をこっちに向けた。
「そっか。じゃあ、入口で待ってて。すぐ行くから」
「オッケー!」
私は手でOKサインをして圭太と別れた。



