圭太も一人に絞らないからこんな事になっちゃうんだよ。
理乃はオススメなのにな。
こんな一途な子なかなかいないよ。
「じゃあ、少しお茶してから帰ろう?」
「いいねー」
理乃の気持ちを尊重して励ますためにカフェへ誘う。
そして私たちは帰ろうと立ち上がった。
「ちょっと待てよ‼」
ん?
振り返ると圭太が息をきらせてこっちに走って来る。
「圭太クン、どうしたの?」
圭太は私たちの目の前まで来て深呼吸し、乱れた息を調えて話し出す。
「今日は二人とも来てくれてサンキュ」
「どういたしまして」
「面白かったし、すごく上手だったよ」
「なんか照れるな」
私たちの誉めに気をよくしてはにかむ圭太。
理乃も最後に話せて嬉しそう。