不審がる私に爽やかな笑顔で返す圭太。
スポーツマン特有の光る汗が眩しい。
若干いつもよりテンションが高い気がするのは私の思い過ごし?
「おーいっ!圭太、時間だぞー!」
「おー、今行く!」
休憩時間も終わりなのか仲間が遠くから手を振っている。
それに気づいて圭太も手を振り返した。
そして一度こちらに振り返って、
「じゃあ、俺行くわ。しっかり応援してくれよなっ!」
ガッツポーズして戻っていった。
「りょーかい」
「頑張ってね」
私と理乃は口々に圭太の背中に向かって言った。
最後の圭太が揃い、チームは円陣を組む。
キャプテンでもある圭太が『行くぞーっ!』と一声上げると、それに続いて皆が『オーッ!』と大きな声を出した。
自分のポジションにそれぞれ散り、相手も位置につき始める。



