このリレーはクラス毎に４０００メートルを走る。
で、私は１００メートル、理乃も同じ。
颯はクラスで一番速いから２００メートル。
「よーい」
ーーバンッ！
ピストルの合図で八人の子が走りだした。
今の所うちのクラスは一組と３位を競い合っている。
そろそろ私の出番だ。
ちらっと同じスタート場所にいる颯を見たけど、他の人の走りをじっと見ていた。
私は気を取り直してコースに出る。
ちょっと一組に離されてきているみたい。
少しの焦りを感じていると、目の前にクラスメイトが走ってくる。
「莉子ーッ！」
その声と同時に走りだし、彼女からバトンを受け取った。
――……っ!?
う、そ。なんで？
痛い!
それでも私は堪えて走るしかない。
