「もっとひどくなったらどうするんだよ!」 「自分の体は自分が一番わかってる!」 私の勢いに颯も一瞬黙る。 「……だからほっといて」 今のひどい言い方だってわかっているけど、でもどうしても走りたい。 颯の拳がギュッと握られているのが目に入る。 「……わかった」 ハッと顔を上げると颯は私に背を向けて歩きだしていた。 怒らせちゃった、よね。 さっき泣いたはずなのにまた涙が頬を濡らしてく。 泣く権利なんてないはずなのに止まらない。 電灯に照らされて私は独りぼっちになった気持ちだった……