キミの一番になりたい

 
私はというとレフトアタッカー。

背も168センチだからアタッカー向きなの。


でも私ぐらいの背ならいくらでもいる。


一応ぎりぎりレギュラーなんだけど、遅刻ばっかりしてたら部員に悪いよね。

反省。反省。



そう思いながらサーブカットでサーブを打っている顧問にボールを渡す。



「森崎、ここはいいから。部員の飲み物作ってこい」


「わかりました」



顧問にボールを渡すのを止め、ボトルを持って水道に行く。


一旦洗おうとボトルを掃除していると足に何かが当たった。



ん?


よく見るといつか拾った紙ヒコーキと同じ物だった。


この前も思ったんだけど、一体誰が飛ばしているんだろう?


校舎を眺めていると屋上から白い物が飛んでくるのが見える。


あれも紙ヒコーキだ!



……すぐ戻ってくればいいよ、ね?




今行ってしまえば顧問に怒られる事間違い無しなのに。


どうしても気になってしまい、私は荷物をそのままにして紙ヒコーキを持って屋上に向かった。