キミの一番になりたい

 

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グランドや体育館では、いつものように部活をしている子の声が響いている。


私もその一人と思いきや怪我のため帰宅していた。


珍しく早い時間に帰ってきたので外はまだ明るい。


部屋に入って着替えているとスマホのバイブ音が。




誰だろ?


メールはお母さんからだった。


【今日も仕事で帰れそうにありません。お父さんも出張だし一人だけどよろしくね】




なんだお母さん今日も帰ってこれないのか。


鞄を投げ捨てベッドに勢い良く倒れる。


外が暗くなるにつれ電気を点けない部屋も暗くなっていく。



なんだかここには私一人しかいないんだと思うと寂しくて、誰かにそばにいてほしい。


怪我で弱ってるせいか心細くなっているのかもしれない。


吹っ切るようにベッドに顔を埋めた。





そうだ……明後日は体育祭。


だから明日はリレーの練習出ないと。