「ただの打撲だって。すぐ治るよ」
「そう、良かった。でも、永瀬ファンも本当に酷いよね」
「うん。まあね」
理乃にはこの前の出来事は話しておいた。
けど、診断結果が捻挫とは言えない。
言ったら彼女たちの所へ怒鳴り込んで行きそうだから。
心配してくれるのは有り難いんだけどそれは困る。
「当の原因はまだ来ていないんだ」
「みたいだね」
隣の席に荷物らしき物はないので、颯はまだ来ていないようだ。
教科書を出しながら教室の入り口を見る。
メールでは朝から行くと言っていたんだけど……
私たちは、あのアドレスを交換した日以来毎日のようにメールしている。
最初は私からメールを送った。
初めてでめちゃくちゃ緊張したけどね。
十分くらいしてから返事のメールが来たんだけど。
そのたった十分でさえ何回も問い合わせしたり、スマホを手放せないほど不安で落ち着かなかった。



