「大好きなのは、大輔ってダジャレかよ…っ…!」
なのに笑っている理由がわかった瞬間、怒りが込み上げてきた。
せっかく言ったのに……。
私は黙って大輔を睨みつける。
「大好き、大輔。…大好き大輔、大好き大輔」
私が睨んでいるのにも気づかずに、ツボにはまってしまったらしく大輔の笑いは収まりそうにない。
その隙に、私は無言でさっさと自分の机に戻ると、かばんを手に取って出口に向かった。
「え、ちょ!って、おい!帰んのかよ!」
やっと帰ろうとしている私に気づいた大輔が、私の前に立ちふさがった。
私は大輔に日誌を差し出して、「私もう帰るからこれ出しといて」と言い、「イヤだ!」となかなか受け取らないので無理やり握らせた。
「ばいばい」
私がムスっとして、戸に手をかけた瞬間。


