「あたしっ…神谷さんと…一日でも離れていたくないよぉ。」 「……留里。」 俺は、留里の涙を拭いた。 「お前の、夢のためだろ?……俺だって、辛いんだぞ。…お前がいなくなるのは……。お互い我慢して、頑張らなきゃだろっ…。」 本当は、行くなって言ってしまいたかったけど……。 それは、俺のわがままだ。 行かなければ、留里は絶対後悔する。 行ってする後悔なら取り消せるけど、行かなかった後悔は一生残るんだ。 留里だけでなく、俺も同じだ。 俺には、留里の夢をつぶす権利なんかない。