留里が、イギリスへ? 確かにアンティークの勉強はしているのは知っていたが…。 とりあえず留里に話を聞かないと…。 この時間はまだ、店にいるだろうと、俺は店のほうのドアをあけた。 「いらっしゃいませ……あらっ、神谷君。」 美玖さんだった。 留里の母親美玖さんが、今回のことをどれだけ知っているかわからなかったから、俺は何となくバツが悪かった。 「美玖さん…。こんばんは。あの…?」 「留里は、家のほうよ。そんな顔してないで、ちゃんと話し合ってきなさいっ。」 バシッと背中を叩かれた。