留里が返事をして壇上にあがる。 凛とした横顔が、俺の目にうつった。 普段は、十八才とは思えないほど子どもっぽいけど……。 やっぱ……大人になったんだな。 卒業証書を受け取り壇上からおりるときに、俺のほうを見て、ニッコリと笑う留里。 その姿に俺の胸が、がらにもなく高鳴った。 このまま、走って行って留里を抱き締めたい衝動にかられる。 そんなこと出来るわけないけど……。 俺は、留里にさり気なく、精一杯の笑顔で答えたんだ。