最後にコーヒーを飲んでゆったりしていた。



「あらっ!?神谷先生っ。」



……この耳障りな甲高い声。



留里を見ると、固まっている。



…何故ここに?


そう、声の主は塚原先生だった。



この店は、確かに有名だし女性に人気があるから、誰と出くわしてもおかしくはない。


しかし、よりによって…。



「かっ、神谷さん。塚原先生が…。」


留里が慌てている。

留里には今までのことは言っていないが、塚原先生のことは同じ学校だったから知っている。



数時間前のイザコザを隠すように、俺は笑顔で挨拶をした。



「塚原先生、こんばんは。奇遇ですね。」