♪~♪♪


「・・・・・・ん・・・。」


俺は、朝が弱い。


携帯の音で目覚めた。


この音は、間違いなく留里からだ。


「・・・もしもし?」


寝ぼけた状態で電話にでる。


「もしもしっ?神谷さん?おはようっ」


元気一杯の、受話器の向こうの声。


これが、俺の彼女。

茅野 留里、俺より7才年下の高校三年生。


俺が教師として勤務する、学校の生徒だ。



こういうと、生徒に手を出した悪い教師みたいだけど、俺達の場合はよくあるそういうパターンではない。


なぜなら、俺達は、留里が、まだ小学生のときから付き合っているからだ。


つまり、教師と生徒という関係は後からたまたまついてきたものにすぎない。