今日は木曜日、あたしは今から初めて陽斗先生の授業を受ける事になった。


「体操したら、1人1個ボール持ってゴールの練習してねー。」


大っ嫌いなバスケだった。


「あたしサボるー。笑」


「え、ちょっとはるるいないとあたし1人じゃん!!」


「美香いるでしょ。笑」


由真があたしを引き止めようとしたけど、気にしないで行った。


「先生、ちょっと足痛いのでここに座って見てていいですか??」


もちろん嘘だけど、頭が痛いとか、具合悪いっていう嘘はすぐバレそうだったから、足が痛いと嘘をついた。


「あ。お前また俺の授業受けないの??」


「この前は用事あったから仕方ないし、今日は足痛いのー。」


「はいはい。笑じゃ、ここ座ってろな。」


先生は、わざわざ倉庫からパイプ椅子を持ってきてくれた。


足が痛いなんて嘘をついた事が少し申し訳なく感じた。