「らぶらぶですね〜」
また誰か来た。
今度は誰だと彼は不機嫌気味に振り返る。
「…えと、ケンタ先輩、……銀髪さん、プリン頭さん、黒髪さん…?」
名前、度忘れした。
確かLINE見ればわかるはず。
私はケータイを取り出そうとして、直前でやめた。
くどいようだが、ここはケータイの持ち込みは禁止だ。
見つかったら没収である。
実際、クラスメイトが早速没収されている。
「誰が銀髪さんだ」
「プリン頭ってあだ名付けられてんの、俺?」
「僕に至ってはほぼ全員に当てはまりそうだけど?」
確かに。
黒髪さんっていうあだ名はないな。
「じゃあ、黒髪不良さん」
「却下」
「惜しいな。正しくは
銀髪が悠、
プリン頭が直哉、
黒髪不良が亮だ」
ケンタ先輩は優しく教えてくれた。
「「いやいや、全然惜しくねーし」」
最近みんな息ぴったりだよね。
不良2名がハモったし。
あ、ちなみに黒髪不良こと、亮センパイはその時あくびをしていた。