「蓮斗ー!ごはん食べよー!」
ハイテンションな私と対照的に、蓮斗はお昼寝の最中だった。
あれ?
さっきまで一緒にいたのに、もう寝ちゃってるのかー。
何か寂しかったりする。
寝顔をみれば、さっきのド怒りの表情が嘘みたいだ。
可愛らしい寝顔に、私まで眠気を誘われる。
さっき寝たのに…。
寝ちゃダメだと自分に言い聞かせ、私はお弁当をひろげた。
ちなみに。
今日は初めて、蓮斗の分のお弁当を作ってきた。
一緒に食べたかったな…。
「…ん。いいにおい」
「蓮斗?!起きたの?」
「腹減ったから」
「野生動物か!」
というアホな会話はもう受け流してもらってかまわない。
私は大きい方のお弁当箱を蓮斗に差し出した。
