校舎に戻ると、昼休みの時間だった。
「あ!カンナ保健室にいなかったから心配したよー?どこにいたの!?」
葉月が一番に話しかけてくれる。
「うん…、青春を見てきた」
「はぁ?」
葉月は訳がわからない、という顔をする。
「…まあ、気にしたら負けだよ!さ、ごはん食べようか!」
「今日は蓮斗先輩のとこ行かなくていいの?」
…行きたいけど、葉月たちと最近全然一緒に食べてないしなぁ。
「今日はいいや」
「よくない。はい、お弁当持って回れ右〜」
半強制的に回れ右をさせられた。
まあ、つまりは蓮斗と食べてきていいよってことなんだろうけど。
「あ、………ありがとうっ」
私はお礼を言ってから、学習室へと向かった。
