「…てめぇら、ホントに栞奈に何もしてねぇんだな?」 「してないっス!」 「……次から、俺の彼女…栞奈を連れ出したらどうなるかわかってんな?」 怒気を含んだセリフに不良さんたちは震えながら返事をしている。 …でも、一番近くで聞いている私はちっとも怖くない。 なぜなら、蓮斗のセリフに愛があることがわかったから。 蓮斗、気付いてるかな…。 蓮斗に抱きしめられている私の、心臓が鳴り止まなくて困ってるんだよ。 蓮斗、気づいてほしいな。 蓮斗が勘違いでも来てくれて、私はまた恋に落ちたんだよ。