「…あのー、もう帰っていいですかね?」
結局4時間目もサボっちゃったわけだし。
「…あー、ごめんな?呼び出して。
偽物の不良に頭下げてたとか思うとやっぱショックでさ。
でもあんたのおかげで別にいいやって思った」
金髪さんは今まで蓮斗に憧れてたんだって。
「今も変わらないから今まで通りヘコヘコしとくわ」と言って彼は笑った。
金髪さんなのに良いこと言う。
「私、金髪さんのこと見直しました」
「金髪さんじゃねーし。俺はケンタな」
「ケンタ先輩ですね!忘れるまで覚えときます」
そう言うと、笑いの沸点が低い茶髪がまた笑い出した。
「…ま、まじ笑わせんなって…!俺は拓磨っス。LINE交換しないっスか?!あんたと友達なりたいっス!」
