しばらくたって、やっと口を開いたのは銀髪だった。
「…蓮斗ケンカ強ぇんだろ。彼女拉致って痛い目あっても俺は知らねぇかんな」
言い放って倉庫を出ていこうとする。
いやいや、あなたも同罪ですよ?
責任放棄はダメですよ?
「…あァ?」
金髪さんが、低い声を更に低くする。
これはヤバいやつだ。
「…す、ストップ!
大丈夫ですよ?
私拉致られたなんて思ってないし!
金髪さんにぶつかったから怒らせちゃったかなー、やっべって思っただけだし」
ケンカを仲裁しようと必死になる。
すると、全員がこちらを見る。
ケンカはとりあえずおさまったみたいだ。
結果オーライか?
