不良と呼ばれた君に、私は恋した




「…はい」



少し冷静になった私は返事をする。



「あの〜、俺ら蓮斗にヘコヘコしてたんだけど、蓮斗はホントの不良じゃなかったってホントっスか?」



茶髪のひとが聞いてくる。


何かフレンドリーで安心したよ。



「えっ…、いや、望んでないけど不良になっちゃったみたいな?」



「そうなんだ〜。…らしいっス!」



茶髪が金髪に敬礼する。


犬みたいだ。



「…本物の不良が偽物の不良にヘコヘコするとかまじだせぇよな?そう思わね?」



金髪が私に問う。



「…えっ?いや、別に。

てかヘコヘコする価値のあるひとにだったらしてもよくないですか?」



そう返すと、一同は黙りこんだ。



え、何この空気。


不良がだんまりだと怖さしかないんですけど。