どれくらい寝ていたのか、私は唐突に目を覚ました。
「……っ?!」
「…おはよ。だいぶうなされてたけど大丈夫?」
あの、美少女さんが尋ねてくる。
「…あ、はい」
「…そ。ならよかった」
「…ありがとうございます、……えと、…」
「…名前?
………深雪…」
「…みゆき、先輩?」
可愛い名前。
美人さんだし。
いいなぁ。
「蓮斗みたいに、敬語じゃなくていいよ。先輩ヅラしたくないし」
思わず、笑ってしまった。
蓮斗と同じことを言ってるんだもん。
「……栞奈ちゃんさ、私の話し相手になってよ」
「…ん、うん。いいよ」
何だか先輩に敬語じゃないのって新鮮な感じ。
もちろん、蓮斗も一応先輩ではあるのだが。
