不良と呼ばれた君に、私は恋した




「…ごめん」



私の隣の男の子が呟いた。



「……ウチも、勘違いしてた」


「…高梨さんから言われて何かそうだなって思うようになった」


「…俺、山岡先輩に荷物運び手伝おうかって言われたことある…」


「…蓮斗のこと、わかってなかったな」






1年B組から、徐々に全校へと、賛同の声が広がる。



「……蓮斗に、謝んねぇとな…」



誰かが言ったそのセリフに、皆がそうだそうだと賛成する。



「…みんな、……ありがとう…」


何だか、嬉しかった。



誤解が解けたことももちろんなのだが、


蓮斗くんのことを全校生徒が想っている。



そのことに、私は強く胸を打たれたのだった。