ざわっと、体育館内はどよめく。 それとほぼ同時に、雨脚が強くなっていたためか、雷まで響いた。 「…はい」 私は返事をして、壇上へ上った。 ステージの上に立つのは初めてではないが、緊張はする。 全校生徒の好奇の目が私に向けられているのだ。 唾を飲み込み、マイクに手を添える。 私は息を吸い込み、話しはじめた。