放課後。
HRが終わり、いざ帰ろうとリュックを背負った時。
「…栞奈。帰ろ」
1年B組に、蓮斗くんが迎えに来てくれたのだ。
「……うんっ」
私は笑顔で返事をする。
わ、彼氏って感じがする。
何か新鮮。
そんな時、そこに聞きたくないコトバが聞こえてきた。
「…あれ…、山岡蓮斗じゃね?不良の」
「…やっぱそうだよな…。何、高梨さん付き合ってんの?」
…………………ッ。
蓮斗くんは…、なりたくて不良になったわけじゃないのに…っ。
「…蓮斗くんをッ!悪く言わないでッ!!」
涙が込み上げてくる。
こんなの、理不尽だよ。
蓮斗くんは悪く言われるようなこと、何もしてないのに…。