──ギクッ



「…痛いとこをつくなー。あのね、蓮斗くんと付き合うことになっちゃったんだ〜」



「…えッ!?おめでとーーーッ」



葉月は自分のことのように喜んでくれる。



いい友達をもったな。



「…蓮斗先輩って、何気にイケメンじゃん?いいなぁ〜」



「え?葉月彼氏いるじゃん」



葉月の彼氏は有名だ。



葉月は男子バレー部のマネージャーなのだが、その3年生がいきなりLINEで告白してきたのだそうだ。



その3年生というのが、葉月が前々から好きだったひとだったので、今ではかなりのバカップルである。



「まあね〜。蓮斗先輩より断然かっこいいしー?」



「…蓮斗くんがかっこいいもんっ」



そんな言い合いをしていると、チャイムが鳴ってしまった。



だが、授業中もこっそりとその言い合いは続いたのだった。