「…俺、栞奈さんと付き合いたいとか思う」
「………え?蓮斗くん…?」
いつもより、真剣な顔が近づいてくる。
反射的に私は後ずさる。
一歩、一歩。
「……ど、どういうこと?」
後ろは壁。
前は蓮斗くん。
逃げ道はなくなった。
蓮斗くんはなおも真剣な顔を近づけてくる。
これは、告白というものなのだろうか。
……心臓が、ばくばくと音を鳴らす。
───ふに
蓮斗くんの鼻と、私の鼻とがくっつく。
こんなに近くに蓮斗くんがいる。
息がかかり、彼の心臓の音も聞こえる。
そんなことされちゃったら、私、
恋に落ちちゃう。
