昼休み。
「…蓮斗くんっ!おはよ〜」
「……おはようの時間帯じゃねぇぞ」
また憎まれ口で迎えてくれる。
こういうのも、もう慣れた。
「…そんなこと言わないでよ〜」
そう言いながらリュックからお弁当と借りていた漫画を取り出す。
「…はい、漫画ありがとー」
「…ん」
蓮斗くんは漫画を本棚に仕舞ってから、コンビニの袋を逆さにする。
出てきたのは、おにぎりやらお弁当やらお菓子やら。
「いっつもコンビニだよね、蓮斗くん」
「……じゃあ栞奈さんが作ってよ」
……え?
今までママに作ってもらってたお弁当を作れと?
この私が?
「…いいよ〜」
「いいのかよッ!
美味しくない弁当は却下だからな」
「ぶぅー。私だってお弁当くらい作れるよ!
試合の時は自分で作ってるんだからっ!」
