不良と呼ばれた君に、私は恋した




ギリギリまでテレビを見ていたせいで、遅刻寸前だった。



滑り込みで教室に入ると、教卓のにいる市松先生がこちらを向いた。



「高梨ぃ、あと30秒遅かったら遅刻だったな」



ひぃッ!



その恐ろしい顔で、その低い声で、喋らないでください!!



という気持ちが伝わったのか、先生はもう何も言わなかった。



「……すみません…」



私は席につき、HRが終わるのを待った。



しかしHRが終わる直前、先生は爆弾を落とした。



「高梨はホームが終わったら来なさい」



うわ…。



絶対叱られるパターンだ…。



周りの生徒たちも、哀れみの表情で見てくる。



やめてくれ。


もっとみじめになるじゃないか。